すぐに使える恋愛小説テクニック4選

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恋愛小説 人と夢の間に ~Your Dream

“婚約を破棄されたとき、どのくらい哀しかったか忘れてしまった。きっと今のほうが、もっともっと哀しいはずだ。
 わたしはこんなにも美濃田くんが好きだったんだな。 三十五歳にもなって、こんな気持ちになるなんて思わなかった。涙をこぼすような恋愛は、もうしないと思っていた。”
***
恋愛の本はしばらく手にとっていなかった。読んだとしても、別れの話とかそんなのばかり。他人のハッピーな恋愛を拝むような、そんな気分にはとてもなれなくて。
けれどもわたしはたぶん人一倍図太いか、人一倍忘れるのが早いのだろう。嫌な思い出が少しずつ溶けて、薄まって、自分の記憶の部屋から脱走しかけている。それならどうぞと、後を追わずに放り出したままの今。できるなら、そのまま返ってこないでと手を振って。
話が脱線。軌道修正。
恋愛小説っぽいタイトルだけど、なんとなく響きが凛としていて気になった。きっと、「恋かもしれない」じゃなくて、「恋だと思う」って言い切っている潔さに惹かれたのだろう。
著者の略歴に博報堂でコピーライター、制作ディレクターとして活躍とある。ずらりと並んだ短編のタイトルも、どれも気になる言葉のセンス。これだけで飾っておきたくなるようなフレーズたち。
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あなたといたい、とひとりで平気、をいったりきたり。
悪い女ほど、清楚な服がよく似合う。
可愛くなりたいって思うのは、ひとりぼっちじゃないってこと。
ドレスコードは、花嫁未満の、脇役以上で。
好きは片思い。似合うは、両思い。
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学生時代からずっと付き合っている彼氏と最近すれ違い始めたメイコ、9年待っても奥さんと別れてくれない男性を待ち続けるクミ、職場にやってきた年下に片思いするチヒロ、可愛いがっている後輩の結婚相手がまさかの自分の元彼で動揺するアユミ、彼氏の周りの個性的な女性に嫉妬し、平凡な自分に嫌気を感じるマサコ。
それぞれの女性が、それぞれの恋愛に悩み、自分自身や環境を変えたくて、訪れるセレクトショップ。そこには背の高い女性オーナーがいて、その人にぴったりなとびきりの一着を探し出してくれる。
彼女たちは、新しい一着と出会い、新しい自分を発見するとともに、今までの自分自身を振り返る。そして恋する相手のことを見つめ直し、ちゃんと自分の気持ちを素直に伝えようと一歩踏み出していく。
本気の恋だけど、切ないばかりの恋じゃない。その先の未来が、ほんのり明るく灯っているような予感を残して。
恋はやっぱりハッピーエンドがいい。
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“夜中に突然、会いたくなること。思い出しただけで、くすぐったくなること。触れているだけで、満たされること。小さな言葉に、たまらなく傷つくこと。キスをするたびに、もっもっとキスをしたいと思うこと。”
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