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恋愛小説 モンスーンが夏のビジネスを救う。

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きゃっ、すみません。昨夜upはしてたのですが予約設定で日付を間違っていてページが15話の前になってました。気がつけず読めなかった方、ごめんなさい。(´;ω;`)   16.
=== 里中中琉 + 里中萌枝 ===
 「あ、俺。今Y病院にいるんだ。申し訳ないけど迎えに
来てもらえないだろうか」
 「OKすぐ行くわね。事情は帰りに聞くわ、じゃぁ」

 
 電話でとても話せる内容じゃないから萌枝の言葉に
助かり、ほっとした。70分はかかる道のりをすぐに
行きますと言ってくれた妻・・に感謝。
 病院の好意に甘えて妻の迎えが来るまで俺は
待合所ではなく病室に置かせてもらえたので
ベッドに横になってゆったりと身体を休めて
待つことがでぎた。
 「すまない、君に黙って彼女と会ってたこと。彼女のこと
を何とかしようと思ってね。北原からドライブに誘われたんだ。
 何とか認知っていうか、子供も諦めてもらえないものかと
ドライブに出て話し合いを持とうと思ってた。
 そしたら事故になって、本当に参った」
「運転してたのはもしかしてあなたじゃなくて彼女だった
とか?」
「えっ、まだ何も言って無いのにどうして判った?」
「だって、こうして割合早くに家に帰れるんだもの・・
っていうか、今私がうちの車乗ってるじゃない」
 「ははっ、そうだな」
「まぁ、レンタカーっていう手もあるけど。何となくね
北原さんが運転したのかなって思っただけ。ンで彼女は
どうなったの? 普通は助手席の人間のほうがどちらかと
いうと怪我が大きいっていうから、彼女も軽傷で済んだの
かしら?」
「いや、北原のほうが怪我が大きくて・・お腹の子駄目に
なった。それが、恥ずかしいことにちょうど事故が起きた時
ウトウトしてて状況が判らないんだ。彼女は意識を失った
ままだから、目覚めた後大変だろうなぁ」
 夫は彼女の状況を人事のように私に語った。
 夫の中では北原さんの赤ちゃんが亡くなったって
いう認識しかないのかもしれない。悲しみがちっとも
伝わって来ないから。我が子を亡くしたことに気が
ついていない。

 敢えてそのことを気付かせるのはどうなんだろう。
 思っただけで私は夫にその指摘はしなかった。

 流産を知った北原さんはどうするのだろうか?
 まだ目にせぬその状況が彼女の気性を思うと
手に取る様に判る気がする。
 
 荒れ狂うのだろうなと。
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